集中治療適応のある術後重症疾患(心臓、主要血管、脳、消化管手術など)や呼吸・循環・代謝、その他の重篤な急性機能不全の患者さんを収容し、集中的に治療、看護を行っております。
冠動脈疾患全般(狭心症、急性心筋梗塞等)の急性期治療を行います。肺動脈塞栓症、大動脈解離、心筋炎、重症心不全等の集学的高度医療を要する心疾患の治療を行います。
ICU/CCU大侵襲手術の術後管理、ショック、重症呼吸不全、多臓器不全などに対する集中的治療を行う部門として11床で稼働しています。
24時間麻酔・集中治療科の医師が待機しており、各科の主治医、看護師、臨床工学技士がチームワークを組んで、最新の最高水準の医療を提供するように努めています。その中で、 我々臨床工学技士は医療技術の提供や、緊急治療の依頼、機器トラブルにも対応しています。
毎朝9時には各科の医師が集まり、患者さんの診断、重症度の判定、治療方針の決定と治療の評価についてカンファレンスを行っています。
集中治療領域では、生命に直結する生命維持管理装置を用いることが多いため、臨床工学技士としての役割は大きく、専門性を活かした質の高い医療が提供できるよう向上心を高く持ち、日々業務に取り組んでいます。
また、川崎医療福祉大学の臨床工学科の臨床実習生も実習の一環としてカンファレンスに参加しています。
人工呼吸器とは、呼吸が停止あるいは自力で十分な呼吸ができない患者さんが使用し、呼吸を代行または補助する機器のことです。
生命維持管理装置である人工呼吸器は、ICU/CCUを含めた院内で幅広く使用されています。臨床工学技士は毎日、患者さんのベッドサイドに行き、人工呼吸器など機器の動作状況や設定をチェックし機器が安全に使用されているか、また患者さんの状態把握及び評価を行い医師や看護師と相談しながら最適な設定をしております。
使用後の人工呼吸器は一度MEに返却され、清拭・終業・始業点検を行い、
いつでも安全に人工呼吸器が使用できるようにスタンバイさせています。
循環を維持できない急性期の心不全の患者さんや自身の肺ではガス交換できない患者さんに使用し、自己の心機能が回復するまでの間一時的に心臓のポンプ機能や肺機能を補助・代行し心臓や肺の回復を待つ方法です。
急性期の心不全などに対し、胸部下行大動脈内に留置したバルーンを駆動装置に接続し、心拍動に同期させて、収縮・拡張を行いながら、不全心を回復させます。心臓の収縮期にはバルーンを収縮させて後負荷を減らし、拡張期にはバルーンを膨らませ冠血流量の増加を図ります。
低心拍状態にある不全心に対し、右心房に挿入された静脈カニューレから静脈血を遠心ポンプで脱血し、人工肺で酸素化し動脈カニューレから大腿動脈に送血することで、全身循環を維持します。圧補助を目的としたIABPよりも強力に流量補助が可能であり、迅速に体外循環が開始できます。
急性血液浄化療法とは、患者体内に急激に蓄積した毒物及び病因物質によって体液の恒常性が著しく損なわれた病態に対して、その原因物質を除去、体液量のコントロール、電解質の補正をすることにより、病態改善・治癒を図る治療法です。
当院では持続的血液透析(CHD)、エンドトキシン吸着療法(PMX-DHP)、血漿交換などの急性血液浄化療法を施行しています。
アークティックサン5000(患者加温冷却装置)
心肺蘇生後の患者さんに対し、機器により体温を下げることにより脳温を低下させ、虚血領域やその周辺での神経細胞の損傷や脳浮腫などを防ぐ事を目的として施行しています。
気管支ファイバー
患者さんの気管内の異物を除去または観察する際に使用するカメラファイバーです。使用後は、点検及び気管支ファイバー洗浄装置による消毒を行っています。
輸液ポンプ・シリンジポンプ
使用後点検と1年に1回定期点検を行っており患者さんへ安全に使用できるように点検を行っております。
その他機器
体外式ペースメーカー
生体情報モニタ
携帯型生体情報モニタ
低圧持続吸引器
BISモニタ
ベンチュリーマスク etc...