川崎医科大学附属病院 腎センターは透析装置19台を保有し、最大57名の透析治療に対応可能です。特に、心血管系合併症や低栄養、感染症などを合併した重症度の高い透析患者に対応すべく、最新医療機器が配備されています。
スタッフ数は、腎臓内科医師18名を中心に、看護師16名、臨床工学技士6名、管理栄養士3名の計43名です。6名の臨床工学技士のうち、透析技術認定士3名、認定血液浄化臨床工学技士1名、認定医療機器臨床工学技士1名であり、専門資格を有するスタッフを配置し、高度な医療提供に努めています。重症度の高く病態が複雑な患者に対し安全かつ最新の透析医療の提供と、QOLを考慮したセルフケアのサポートが実践できる中央診療部門としても運営しております。
また、当センターは在宅療法として期待される腹膜透析治療にも力を注いでおり、専用のCAPD室を併設しています。
腎センターは透析装置19台を保有し、最大57名の透析治療が対応可能であり、主に急性期治療を目的とした透析患者さんの維持透析治療を担っています。スタッフ数は腎臓内科医14名を中心に、看護師17名、臨床工学技士6名、管理栄養士3名です。腎センターではこれら多職種スタッフと共に維持透析を行っています。
また 6名の臨床工学技士の内、血液浄化関連専門臨床工学技士1名、認定血液浄化臨床工学技士2名、透析技術認定士4名であり、専門資格を有するスタッフを配置し、高度な医療提供に努めています。重症度が高く病態が複雑な患者に対し安全かつ最新の透析医療の提供と、QOLを考慮したセルフケアのサポートを実践しています。また、腹膜透析治療(CAPD)にも力を注いでおり、入院患者(病室)や外来患者(腹膜透析外来)に対して患者指導の対応を行っており、CEが腹膜透析治療にも積極的に介入しております。
設備について
腎センターでは、多人数用透析装置15台、個人用透析装置4台を用い、維持透析治療を担っています。重症な患者さんに対して、安全かつ効果的な透析治療を行うために、生体情報モニタや超音波診断装置、除水に伴い生じる血管内脱水の評価ができるBV計などを保有しています。透析液を用いてプライミングや脱血、返血の作業を全自動で行うことが出来るD-FAS(Dialysis Full Assist System)機能のほかにon-lineHDFやI-HDFも行っています。また透析支援システム (Future Net Web)を導入しており、電子カルテならびに透析装置と連動し透析記録の自動取込みを行っています。
水処理装置(TW-1800RH:東レ・メディカル)
多人数用透析液供給装置(TC-30R:東レ・メディカル)
粉末溶解装置(AHI-502、BHI-502:東亜DKK)
多人数用透析装置(DCS-200Si、DCS-100NX:日機装)
個人用透析装置(DBB-100NX、DBG-03:日機装)
血液浄化装置(ACH-Σ:旭化成、TR-2020:東レ・メディカル)
血漿浄化装置(MA-03:カネカメディックス)
腎センターでは維持透析治療の介入を行っており、患者さんに穿刺する者と、機械操作を行う者と2名体制で透析治療を施行しています。比較的インシデントが起こりやすい透析開始前、開始直後のタイミングでダブルチェックを行うことにより、透析治療の安全性を担保しています。その他にも、透析施行中のトラブル対応やVA機能評価としてVA実血流量や再循環を測定することで、VA管理にも積極的に介入し、十分な透析効率を確保できるように努めています。
腎センターでは在宅療法として、腹膜透析治療(PD)にも力を注いでおり、専用のCAPD室ならびに処置室が設置され、PD導入や合併症治療などの指導を行っています。当院では、CEも腹膜透析治療に積極的に介入しており、入院患者(病室)や外来患者(腹膜透析外来)に対して機器操作説明などの患者指導を行っています。また、腹膜透析装置の中央管理も行っており、機器を安全に使用できるように努めています。
血漿交換療法(PE)や血漿吸着療法、血球成分除去療法(GCAP、LCAP)、LDL吸着療法、難治性腹水に対する腹水濾過濃縮再静注法(CART)など、様々な特殊血液浄化療法を腎センターのみではなく集中治療室(ICU)や高度救命救急センターと幅広く対応しています。
当院では、ICU等で急性血液浄化療法の施行が必要となった場合、腎臓内科医と臨床工学技士が治療の適応判断、治療条件の決定、導入や離脱作業、回路トラブルによる緊急回収が少なくなるように技術的工夫も行っています。また、敗血症性ショックに対して、小分子領域の透析効率を積極的に増加させたHigh Flow CHDを適応することにより、著明な循環動態の改善効果と良好な治療予後が得られることを報告しています。その他にも、COVID19等の感染症患者に対して、感染制御室やICUへの出張透析も対応しており、多くの透析患者様に安全で安心できる血液浄化療法を提供しています。
透析機器の保守管理業務は、年間計画を立てて臨床工学技士が実施しています。内容としては始業点検や定期点検、オーバーホール、透析液清浄化などを実施しています。
始業点検は毎朝早出の担当者が行っており、透析関連装置の点検を行っています。定期点検は各種装置によって点検頻度は異なりますが、定期点検実施計画に沿って臨床工学技士が実施しています。オーバーホールは各種消耗部品の交換を行っています。透析液清浄化は
透析液中のエンドトキシン活性や生菌数のモニタリングを行うことで、透析液の品質を管理し、患者さんに安全な透析を提供できるように努めています。